中尊寺金色堂は、日本の岩手県にある平泉に位置し、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて栄えた奥州藤原氏によって建立されました。
中尊寺自体は850年頃に創建されたと伝えられていますが、金色堂は1124年に藤原清衡によって建立されたとされ、奥州藤原氏三代の菩提を弔うため、また彼らの権力と富を世に示すための象徴として建てられました。
金色堂は、その名の通り、内外にわたって金箔がふんだんに使用されており、平安時代の仏教美術や建築様式を今に伝える貴重な文化財です。
堂内には、藤原清衡、藤原基衡、藤原秀衡、藤原泰衡の四代にわたる奥州藤原氏の木造像が安置されており、これらの像もまた金箔で装飾されています。これらの像は、奥州藤原氏の権威と仏教への深い帰依を象徴しています。
金色堂は、その壮麗な装飾だけでなく、建築技術においても高い評価を受けています。堂は、地震や風雨から建物を守るために独特の工夫が施されており、特に基礎部分に見られる「石のうずまき」と呼ばれる構造は、当時の建築技術の高さを示しています。
また、堂内には当時の絵画や彫刻などの芸術作品も多数保存されており、平安時代末期から鎌倉時代にかけての宗教観や美意識を今に伝えています。
中尊寺金色堂は、その美術史的、建築史的価値により、1999年にユネスコの世界遺産に登録されました。この登録は、金色堂が持つ文化的、歴史的価値が世界的にも認められたことを示しています。
訪れる人々は、単に古い建築物を見るのではなく、平泉の栄華を象徴する金色堂を通じて、奥州藤原氏の歴史や平安時代末期の日本の文化に触れることができます。
このように、中尊寺金色堂は、日本の歴史や文化、仏教美術の中でも特に重要な位置を占めており、その壮麗な姿は今も多くの人々を魅了し続けています。その美しさと歴史的背景は、訪れる人々に平安時代の日本の豊かな文化遺産を深く感じさせるでしょう。
中尊寺金色堂の見どころ・楽しみ方
- 金箔で覆われた壮麗な外観を見て堪能する
- 平泉の歴史に触れる貴重な仏像を鑑賞する
- 四季折々の庭園の景色を楽しむ
口コミレビュー・感想評価・評判一覧
4
金の設えやミイラは奥州藤原氏滅びの最期のあがきのよう。
豪勢な印象を受ける寺だが、どこか寂しげなのは、主人が滅んでしまっているからだろうか。山中の寺のためアクセスは悪く、周りには観光地が少ない。トイレなども、あまり数がないので注意は必要。
広い境内だがサクッと回れるので一度行けば満足する。奥州藤原氏が金と共につかんだ栄華と、その儚さのコントラストに無常を感じる。ミイラとして保存されている藤原氏の存在には、栄華を守りたかったであろう無念さを感じた。
寺ではスコールに遭い、お土産物屋で傘を買ったが、さんざんな目にあった。急に天気が悪くなっても駐車場へ戻る道のりは遠いので、天気が心配なら折りたたみ傘があれば尚よさそう。近くには何もないが、金色堂を最初に見て、午後から県中心部へと向かうようなルートなら1日楽しむことができそう。
行った時期:2023年5月 一緒に行った人:カップル・夫婦
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これぞ日本の美
初めて中尊寺金色堂を目にした時、震えが止まりませんでした。この世にこんなにきらびやかなものがあってもいいのかと思うくらい幻想的で、これぞ日本の美だと感じました。
コロナ禍だっため海外からの観光客はおらず、すいていたため静かに観光地を回ることができました。
交通のべんがいいとは言いませんが、観光地なのでバスはありますし、観光用の自転車サイクリングもあり、天候が良ければ自然の中をゆったり歩くことができて、時間がある方は一日かけてゆっくりまわることができます。
食事処もたくさんあって、お土産物屋さんもあり、中尊寺金色堂のお土産を購入することも可能です。静かなたたずまいの中に突如として現れる金色の中尊寺金色堂は、一度は見ておいて絶対に価値のある物だと思います。
行った時期:2022年11月 一緒に行った人:家族
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年に一度のお祭り
ゴールデンウィーク期間に友人らと訪れました。レンタカーを借りていったので交通に困ることはありませんでした。駐車場も周辺に複数個所用意されており、スムーズに停めることができました。
ちょうどこの時期には毎年、大名行列のお祭りが開催されているようで、偶然その当日に居合わせて非常にラッキーでした。毎年、人気若手俳優を源義経役にゲストとして呼んでいるようです。
混雑はしていましたが、にぎわう様子が見られ、また実際の馬を何頭も従えた行列は圧巻の光景でした。
寺に向かう道中は緑が茂って涼しく、気持ちが良く、散策にとても良いと感じました。屋内に保存された金色堂は非常に鮮やかで煌びやかな金色で、初めて目にした際には感動を覚えました。是非また訪れたいスポットです。
行った時期:2022年5月 一緒に行った人:友達
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教科書で見たまんまの光景に感動
「中尊寺金色堂」と聞くと多くの人が金色の仏閣を模った写真を思い浮かべると思います。岩手県出身ですが、県南にはなかなか訪れる機会がなく、私が中尊寺金色堂を訪れる約1年前にユネスコの世界遺産に登録されたことをきっかけにはじめて行きました。
金色堂に向かうまでの林道が昔にタイムスリップしたかのような、とても風情を感じる道のりで楽しかったです。初夏に行くとまた気持ちいいのではないかと思います。
待ちに待った中尊寺金色堂を見た第一声は「意外と小さい!」。写真でしか見たことがなかったので、てっきり自分の上背を遥かに越す大きな仏堂かと思いきや、みんな少し覗き込む感じで見るサイズ感だったことに驚いたのを覚えています。
本当にどこを見ても金色で細やかな装飾が施されていました。昔からこんな細部まで装飾できる技術が存在していたと考えると、すごい建造物が岩手にあるんだなと思いました。
ガイドさんから金色堂の中には藤原家当主のミイラがあると教えてもらい、友人と驚きました。恥ずかしながら、そのときはじめて金色堂がただ金ピカしている建物ではないことを知りました。
中尊寺金色堂を訪れて以降、さらに歴史について勉強したり大河ドラマを観たり、教養がもう少し身についた状態でまた訪れたいと思います。
私は車で行ったのでアクセスには困りませんでしたが、電車だと駅からかなり歩くので、事前にしっかり交通手段を確保してから向かうのがいいと思います。
駐車場からも若干離れていて、途中傾斜が強い坂もあるので、足腰に不安がある方は無理のない範囲で楽しむことができたらいいなと思います。
行った時期:2012年4月 一緒に行った人:友達
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